「教育の視野を広げる」2026年度学生レポート
教育学部2年次生の必修科目として、「教育の視野を広げる」を2026年度から開講しました。この授業では、学外からのゲスト講師が、日常の教育活動や子どもたちへの思いについて語ります。ゲスト講師は学校教員や教育委員会関係者以外の人物とする方針としています。
現在、教員になること自体のハードルは以前ほど高くありません。一方で、教員としての力量がこれまで以上に問われているともいえます。教育に対する広い視野を養うことを目的に、教員以外にも、社会の中で学校や子どもたちを支えている多様な職業について理解を深めます。
それらの仕事が教員の役割とどのように連携しているのかを理解することは、教員としての資質の向上につながると考えています。本ページでは、授業を受講している学生によるリレー形式のレポートを掲載します。内容の要約ではなく、学生一人ひとりが感じたことや考えたことを率直に語ってくれることを期待します。
教育学部長 伊坂 淳一
現在、教員になること自体のハードルは以前ほど高くありません。一方で、教員としての力量がこれまで以上に問われているともいえます。教育に対する広い視野を養うことを目的に、教員以外にも、社会の中で学校や子どもたちを支えている多様な職業について理解を深めます。
それらの仕事が教員の役割とどのように連携しているのかを理解することは、教員としての資質の向上につながると考えています。本ページでは、授業を受講している学生によるリレー形式のレポートを掲載します。内容の要約ではなく、学生一人ひとりが感じたことや考えたことを率直に語ってくれることを期待します。
教育学部長 伊坂 淳一
「教育の視野を広げる」(学生連載)
第1回:子どもを支える「第三の居場所」の意義
学校に行けない、家庭が居心地の良い場所ではない、などの悩みを抱えた若者を対象に、安心できる居場所づくりをしているとの話を耳にすることがあります。私のイメージでは、来てくれた人に楽しい場所だと思ってもらえるように、あらかじめ色々なものや企画を用意しておき、お客さんをもてなすようにしているのかと思っていました。
しかし、今回のSpiceさんのお話で、その考えが覆されました。Spiceさんでは安心できる居場所を確保するとともに、子どもたちの「やってみたいを実現する」こともテーマにしているとのことでした。子どもたちにやりたいことを聞き、「実現するにはどうしたらいいかな?」と投げかけ、一緒に考えていく、足りない部分は大人が補い、できる限り実現しようとしていくのだといいます。
しかし、今回のSpiceさんのお話で、その考えが覆されました。Spiceさんでは安心できる居場所を確保するとともに、子どもたちの「やってみたいを実現する」こともテーマにしているとのことでした。子どもたちにやりたいことを聞き、「実現するにはどうしたらいいかな?」と投げかけ、一緒に考えていく、足りない部分は大人が補い、できる限り実現しようとしていくのだといいます。
第2回:NPO法人多文化フリースクールちばの取り組み
日本に住む外国人が増えてきていますが、その中には日本語を喋ることができない人も多くいます。千葉県における教育状況として、日本語指導が必要な児童生徒数が2014年は1,040人だったのに対し、2023年は約3倍の3,381人に増えているそうです。だからこそ、多文化フリースクールちばのような教育を行ってくれる場所があることはとても素晴らしいことだと思いました。
2002年から日本語を母語としない親と子どものために千葉県における入試制度と学校案内をすることを目的とした進路ガイダンスを行っており、現在ではガイダンスに参加できなかった人に対してホームページでも情報提供をしているそうです。千葉県は他の県と比べ少数言語を使う外国人が多いという特徴に対応して、16というたくさんの言語を準備していると聞き、とても驚きました。
2002年から日本語を母語としない親と子どものために千葉県における入試制度と学校案内をすることを目的とした進路ガイダンスを行っており、現在ではガイダンスに参加できなかった人に対してホームページでも情報提供をしているそうです。千葉県は他の県と比べ少数言語を使う外国人が多いという特徴に対応して、16というたくさんの言語を準備していると聞き、とても驚きました。
第3回:子どもに寄り添う「ナナメの関係」の大切さ
今回は、進学塾ベルゲンを個人で長年、経営されてきた西出一信先生のご講話でした。学校の先生とは少し違った視点からの教育や子どもたちへの見方や接し方を知ることができ、学校の教員を目指している自分にとって、ナナメの関係で接することや、学校と塾のできることのちがいなどとても新鮮な内容でした。
ご講話の中で、塾という場所は、学校での学びを深めてくれるための場所、という示唆がありました。さらに、学びを深めてくれるだけではなく、相談しやすい環境や、学校とは違う視点から学び方を見つけることができる場所でもある、ということをご講話を通して理解しました。塾を厄介に思っている教師もいる、というお話を聞きましたが、子どもたちが「本当の生きる力」を蓄えるサポートをするために、教師も学校以外の教育現場から学んでいくことが大切だと考えました。
ご講話の中で、塾という場所は、学校での学びを深めてくれるための場所、という示唆がありました。さらに、学びを深めてくれるだけではなく、相談しやすい環境や、学校とは違う視点から学び方を見つけることができる場所でもある、ということをご講話を通して理解しました。塾を厄介に思っている教師もいる、というお話を聞きましたが、子どもたちが「本当の生きる力」を蓄えるサポートをするために、教師も学校以外の教育現場から学んでいくことが大切だと考えました。
第4回:自然体験活動の教育的価値
ヤックス自然学校の富田拓郎総合ディレクターのご講話をうかがって、自然活動の中で、一見遊びに見えるけれども学びにつながっていくものが多くあり、さらにその学びは学校の授業に結びついていくものが多くあるというように思いました。特に印象に残っているのは、learning by doingという言葉です。自ら学ぶという意味であるということで、ある程度のアドバイスはするが、それ以降は子供たちにゆだねるというやり方だそうです。また、失敗するのは成功への入り口という言葉にも強く共感しました。
私の中では、日本人は失敗することをひどく恐れ、成功だけしようとしているという印象がありました。その中でヤックス自然学校の体験活動では、子供たちが将来、そういった考えにならないように、成功するまでのプロセスを大切にできるような人を育成するという方針にしているのだろうと思ました。加えて、子どもたちが成功したら一緒に喜ぶというところも、子供たちの感性が広がるだけでなく、周りの人たちもうれしくなることで、それがいい雰囲気になっているのだと思いました。
私の中では、日本人は失敗することをひどく恐れ、成功だけしようとしているという印象がありました。その中でヤックス自然学校の体験活動では、子供たちが将来、そういった考えにならないように、成功するまでのプロセスを大切にできるような人を育成するという方針にしているのだろうと思ました。加えて、子どもたちが成功したら一緒に喜ぶというところも、子供たちの感性が広がるだけでなく、周りの人たちもうれしくなることで、それがいい雰囲気になっているのだと思いました。
第5回:困難な状況にある子どもへの支援
今回は千葉市役所こども未来局こども未来部の桐岡真佐子西部児童相談所長先生のご講話でした。
私の児童相談所のイメージは、虐待を受けた子どもたちが集まる場所というイメージがありました。しかし、今回の桐岡先生のお話を聞いて、児童相談所へのイメージが変わりました。困難な状況にある子どもたちとは、児童虐待、非行、ヤングケアラーなど、虐待だけでないことが分かりました。また、虐待や育児放棄などのように、子どもたちに危険が及ぶ状況以外にも、ひとり親家庭で親が入院してしまったり、保護者が不在になったりして、育ててくれる人がいなくなった子どもたちも児童相談所に来る対象になるということです。
そこで、困難な状況にある子どもにとって、学校の役割はとても重要になるということ、学校は育ちの場であり、また、家庭で安心しづらい状況にあっても、学校は温かく安心できる場所でなければならないというお話しでした。
私の児童相談所のイメージは、虐待を受けた子どもたちが集まる場所というイメージがありました。しかし、今回の桐岡先生のお話を聞いて、児童相談所へのイメージが変わりました。困難な状況にある子どもたちとは、児童虐待、非行、ヤングケアラーなど、虐待だけでないことが分かりました。また、虐待や育児放棄などのように、子どもたちに危険が及ぶ状況以外にも、ひとり親家庭で親が入院してしまったり、保護者が不在になったりして、育ててくれる人がいなくなった子どもたちも児童相談所に来る対象になるということです。
そこで、困難な状況にある子どもにとって、学校の役割はとても重要になるということ、学校は育ちの場であり、また、家庭で安心しづらい状況にあっても、学校は温かく安心できる場所でなければならないというお話しでした。
「教育の視野を広げる」(学生連載) 第6回―子どもたちを支える「もう一つのお家」
今回は児童養護施設房総双葉学園の柴田敬道園長さんのお話でした。学校教育とは少し違う視点で、ふつうの家とは違う、もう一つのお家(うち)の形があるという意味のお話で、教員を目指す私には新しく学ぶことが多くあった内容でした。社会的養護を必要とする人は全国で約42,000人、千葉県では約1,300人いることに驚きました。その人たちの権利、尊厳を守るために児童養護施設があるのだと理解できました。
ご講話の中で3つの「あ」を大切にしていると話されていました。「安心」、「安全」、「愛されている」の3つの「あ」を大切にしている。集団で生活をしていると一人ひとりを見るということが難しくなってしまう。しかし、職員を増やしたことで子ども一人ひとりに寄り添うことができる。また、もう一つのお家(うち)として「家庭的」を目指している――。きっとそれは、子どもたちが施設を自分のお家だと思えるような工夫を重ね、安心して暮らせる環境をつくっているからだと思いました。
ご講話の中で3つの「あ」を大切にしていると話されていました。「安心」、「安全」、「愛されている」の3つの「あ」を大切にしている。集団で生活をしていると一人ひとりを見るということが難しくなってしまう。しかし、職員を増やしたことで子ども一人ひとりに寄り添うことができる。また、もう一つのお家(うち)として「家庭的」を目指している――。きっとそれは、子どもたちが施設を自分のお家だと思えるような工夫を重ね、安心して暮らせる環境をつくっているからだと思いました。




