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2017年度 第12回 IT・ソフトウェア(通算94回)(平成30年1月11日)

IT・ソフトウェア業界の営業職とは

長澤 孝吉様
     GMOフィナンシャルゲート監査役
     元(株)アイラス取締役保険事業部長
     元日本IBM事業部長

◆ ITビジネスの変化(汎用機からクラウドへ)

 IT業界は汎用機が主流の時代から現在のクラウドの時代へと大きく変化しており、それに伴いメインプレーヤーも大きく変化しています。当然ながら、このような基盤の上で稼働するソフトウェアも時代と共に大きく変化しています。
時代メインプレーヤー価格帯ソフトウェア環境
汎用機の時代IBM/富士通1-100億円メーカー独自
UNIXの時代サンマイクロ1000万—1億UNIX・Linux
PCサーバーHP/DELL/Lenovo10-100万Windows/Linux
クラウドAmazon/MS使用料/無料意識しない

◆ ソフトウェア業界

ソフトウェアは大きく4つグループに分けることができます。
 
  1. 基盤ソフト:基盤となるシステム。Windows,Linux,Unix,zOS等々
  2. 管理ソフト:基盤SWの下で稼働する管理SW。データベース、セキュリティー等々
  3. 業務ソフト:業務に特化したSW。 人事管理、在庫管理、経営管理
  4. 統合ソフト:企業統合SW。会社のすべての業務をカバー。SAP、SalesForce

 ソフトウェアは①形がない②そのままでは使えない③トラブルは当たり前、と言う特徴があり通常の製品を販売するのとは違うアプローチが必要になります。価値を理解いただくのが非常に困難であり、価値がなかなか分からないものを買っていただくにはどのような活動を取る必要があるのかを考えなければいけません。当然ながらソフトウェアのセールスに求められるスキルは他業種のセールスに求められるスキルと異なってきます。

◆ 営業形態の変化

 汎用機の時代の営業は営業の個人技が中心となっていました。極端にいえば一年に一回、成約すれば営業目標は達成することができ評価される時代でありました。しかしながら、現在は価格が急激に低下し営業が追いかけなければいけないビジネスの件数が桁外れに多くなっています。現在では個人技ではなくチームとしてシステマティックに営業活動を行うのが主流となっています。言い換えれば営業の世界がART(芸術)の世界(個人技)からSCIENCE(科学)の時代(チームオペレーション)になっています。

◆ 営業プロセスとパイプライン管理

多くの案件を効率的に管理するために現在ではパイプライン管理の概念が営業活動を管理する手法として用いられています。ステージ1で市場を捉え、その中からビジネスとなる物をどんどん選別し、最後に成約に至ります。
 ステージ1:お客様、市場の理解
 ステージ2:案件認識
 ステージ3:提案内容の確定
 ステージ4:提案書提出
 ステージ5:成約

◆ 営業に必要とされるスキル

 営業に必要とされるスキルには大きく分けて二つあります。一つは知識。もう一つはコンピテンシーと呼ばれる行動特性があります。
知識については現在大学で学習している経営管理や経済学等々も知識になります。また、会社に入りその業務に必要な業界や業務に対する知識、製品やサービス、法務、会計の知識を身に着けていく必要があります。知識については日々努力していく事により身に着けることができます。
コンピテンシーとは、営業として必要とされる行動特性です。例えば、お客様中心の考え方が出来るとか、責任感があるとか、目標達成への推進力のようなものです。コンピテンシーは勉強すれば身につくというものではありません。日々自分で意識して営業としての行動特性を身に着けていく努力をする必要があります。ソフトウェアの特色として価値を理解していただくのが非常に困難という点があります。お客様に理解していただき、社内でお客様の要望を伝え提案から契約に結び付けていくために一番必要なコンピテンシーはコミュニケーション力になります。そこで今回はコミュニケーション力についてもう少し詳しく説明させていただきます。

◆ コミュニケーション力とは

 コミュニケーション力とは、①お客様のお考えを正しく聞き、②自分なりに理解し、③人に伝えることです。 営業として優秀な人は、まず、お客様のおっしゃることをよく聞きます。そしてそれが真実か否かを判断します。お客様はいつも真実を語ってくれるとは限りません。真実を見抜く力がまず必要です。次に自分なりに理解することです。お客様の話を咀嚼してどのような提案をすればいいのかを考えます。次に、自分の理解したことを社内に伝え提案書をまとめていく必要があります。いかに正しく伝えられるかによって提案内容は変わってしまいます。例えば、お客様は高い機能の製品であれば価格は高くてもかまわないと考えているにもかかわらず、価格が最も安いことが重要であり値引きが必要と社内に伝えてしまうと提案内容は全く違うものになってしまいます。コミュニケーション力をいかに強化していくかが営業として非常に重要です。

◆ コミュニケーション方法について

 コミュニケーション方法には、
  ①チャット
  ②メール
  ③電話
  ④面談
  ⑤書簡
があります。学生時代にはチャットをお使いになることが多いと思いますが、ビジネスの世界ではこれらの長所、短所を理解して使い分ける必要があります。
コミュニケーション方法使用する場面メリットデメリット
チャット簡単な内容
待ち合わせの場所連絡
所在確認
手軽
場所を選ばない
即レス性が高い
対等な立場で使用
簡単な内容のみ
会話履歴が消えることあり
メール訪問の連絡
議事録
面談の確認
相手の時間を拘束しない
証拠が残る
同時にたくさんの人に送ることができる
迅速にビジネスを展開
意図が正確に伝わらないことがある(微妙なニュアンスや意図が伝わり)
確実に届いたか不明
やり取りに時間がかかる
電話直ぐに連絡が取りたい場合すぐに連絡が取れる
相手の反応が確認可能
2ウェイでやりとりできる
時間に制約がある
証拠が残らない
相手の業務を遮ってしまう
対面重要な事柄相手の反応が確認可能時間の調整が必要
書簡公式な書簡
契約書
法的に有効正確に表現することが困難
一方通行のため、相手の反応が見えない
到着するまで時間がかかる

私の講義が皆さんの就職活動の参考になれば幸いです。就職活動が成功裏に終わることを祈念しております。

以 上