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2017年度 第2回 家電業界(通算84回)(平成29年10月5日)

家電業界の営業職とは

杉村 和智様  
元東芝家電営業本部 部長 
元営業人材派遣会社 代表取締役

本講義は履修学生が、家電産業(広義には、電機産業やエレクトロニクス産業を含む)への関心の醸成を図ると共に、就職活動において知っておいた方がよい業界の知識と情報の提供に重点を置いたものとした。

◆ 主要家電メーカーの家電比率

家電メーカーの代表であるパナソニックでも、電気店で売っている家庭電気製品の全社に占める売上の割合は1/3強です。パナソニック、東芝、日立、三菱などの企業で、各社の家電部門の売上がどの程度のウェイトを占めるのかを知っておくことは、就職活動の上で大切だと思います。以下に主要各社の比率を記します。
①パナソニック:36%、②シャープ:34%、③日立製作所:7%、④東芝:16%、三菱電機:20%
                                       (2015年各社のアニュアルレポートより)

◆ 国内市場について

国内の家電年間需要は7~8兆円あります。これ以上大きな国内需要を持つ耐久消費材は自動車くらいで他にはありません。大きな需要のある産業を選び、その業界の知識や技能が身につくと、仮に務めている会社を辞めても次の仕事を探しやすいと考えます。また、日本市場における一人あたりの需要規模というと年間約6万円となり世帯あたりは13万となります。参考として、世界市場規模は50~60兆円と推定されております。 (2016年3月期各社データより)

◆ 家電製品分類

一口に家電製品といっても、その性格は相当違います。家電製品は、AV機器(テレビ・DVD・音響など)、白物家電(洗濯機・冷蔵庫・理美容など)、情報関連機器(PC・PC関連機器など)、携帯電話関連機器、その他(家庭設備・車載機器など)に分かれます。AV機器は技術革新で大きく進歩しますし、白物家電は風土や生活文化で益々多様化しています。家電は成熟化・コモディティ化したと言われておりますが、決してその様なことはなく、2020年の東京五輪に合わせて8Kテレビが始まると市場は一挙に活性化するものと考えております。

◆ 家電業界の営業とは

さて、本日のテーマの家電の営業職はどこにいるかというと、メーカー、販社(卸)、家電
小売業にいます。それぞれに役割が違います。
①メーカーの営業
 商品企画・販売企画・家電量販店との商談などマーケティングでいう4P(Product, Price, Place, Promotion)を
 担当する。
②販売会社の営業
 店頭の情報をメーカーに・メーカーの情報を店頭で働く人々に伝える情報伝達機能や具体的な売上促進策の提案や
 販売支援などの役割を担います。
③家電小売業で働く営業
 お客さま(消費者)の要望に応えた商品を推薦し、買って戴く活動を行います。
 
つまり、営業の役割は大きく3つあり;
  1.売れないものを売るのが営業本来の役割ではない。チャンスロス(販売ロス)をなくす。
  2.積極的なコミュニケーションを通じて市場の声を吸収して、製品開発や営業施策(4P)へ橋渡しをする。
  3.売上促進するために提案型営業を行う。
と、いうことです。

◆ これからの業界は?

ここまでは、これまでの国内家電の話です。実は1-2年前から家電の様子が変り、大変おもしろい時期に差し掛かっています。なぜかというと、AI・IoTの進歩と普及、少子高齢化を背景とした家電の持つ機能への社会的な関心の高まり、自然環境への対応などに家電製品が深くかかわっているからです。例えば、IoTで冷蔵庫の扉が大型ディスプレイになるかもしれません。ソフトバンクのロボット「ペッパー」も家庭に入れば家電品ですし、自動車会社が開発しているコミュニティーカーはモーターで走る電気製品です。高齢単身宅の電気ポットをネットに繋いで使用の有無で安否確認する仕組みも出てきています。また、家電ベンチャーや家電製品を作って売る人たち(メーカーズといいます)が次々に現れています。バルミューダ、UPQ、Bsizeなどです。made in AKIBAの光る靴OrpheはCFにも使われ、売切れが続いています(講義ではそれぞれをYouTubeで紹介)。売るより創る方が好き方は、将来このような道もあるかもしれません。

◆ 就職活動に向けて

最後に、お仕事を探す上でのアドバイスをさせて戴きたいと思います。

会社の平均寿命は30年、皆さんが大学卒業後働く期間は多分40年以上です。ひとつの会社で勤め上げることは事実上、難しいのです。就活が大学卒業時だけにあるのではなく、今後も就活がありうることを人生設計の前提としてください。だから、大学卒業後も「自分磨き」を続け欲しいのです。まず、健康で人との縁(繋がり)を大切にすること。そして具体策として「読み・書き・そろばん」をしっかりと身に着けて下さい。
“読み”の第一歩は新聞です。紙の新聞を是非読んでください。“書き”は就業後の日報・月報を書く力です。そろばんは、数字を上手く使えること、少なくとも表の縦計と横計が合うことです。次に、運転免許以外の資格をもう一つ取得してください。そして、学生の間にゼミ長やサークルの役員或いは旅行の幹事など“まとめ役”の経験をして欲しいと思います。