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2016年度 第9回 地方銀行業界(通算79回)(平成28年12月15日)

講義風景

松本 雅登 元・㈱北陸銀行常務取締役東京支店長

テーマ:地方銀行の現状と今後

◆はじめに

民間金融機関の機能と種類、そのなかで地方銀行の位置づけを制度面と特徴に分けて説明した。特徴については営業地盤が地域的であり地方銀行の成長は地域経済・社会の発展があってこそのものであること、民間金融機関のうち地方銀行の占める預貸金のボリュームとシェアはメガバンクに引けを取らないこと、地方銀行の顧客は地域の住民と中小企業であることを説明。また千葉県の金融機関についても言及した。
銀行の業務は預金・貸付・為替が3大業務であり、他に投信販売等認められている業務について説明を実施した。そして、銀行の収益であるが、基本的な資金益(預貸金利ざや)・手数料益・外国為替益について説明を実施した。

◆地方銀行の業績について

2016年3月期は比較可能な2009年以降で最高益となり前期比8.0%の増益となった。これは資金益の増加ではなく2015年までの株高による売却益と景気回復による不良債権処理の減少による。そして、2017年3月期予想は日銀のマイナス金利政策により貸出の利ざやが一段と悪化し国債の運用益も悪化が見込まれ最終利益は2割弱減少の見通しである。

◆地方銀行のこれまでについて

1985年の金利自由化までは当局の護送船団方式により横並び・安定期であった。そして、金利自由化以降は業務の
自由化も始まり競争が激化した。
1990年までのバブル期は地価・株価の上昇による不動産・有価証券担保貸出が急増した。1991年以降バブル崩壊により地価・株価の急落と景気の悪化により不良債権が急増した。それに伴い金融機関の赤字決算、自己資本の減少により、自己資本を補うべく地方銀行を含め金融機関の一部に公的資金が注入されるが、破たんする金融機関も少なくなかった。
2000年代の初頭からリストラ等による利益で不良債権の圧縮、自己資本比率の上昇、公的資金の返済を経て、直近では収益の多様化、コンプライアンス体制の構築、リスク管理の高度化、業界の再編等を経て現在に至っている。

◆現在の地方銀行を取り巻く環境について

まず、地方を中心に人口の減少と少子高齢化が進展し、地方銀行の営業基盤である地域経済が縮小しつつある。そして、他の業態やゆうちょ銀行等との競争が激化、業界再編が起きている。また、貸出金利低下による本業利益が減少しつつあり、地方銀行を取り巻く環境は厳しくなってきている。

◆地方銀行の今後の方向性について

地域創生を図るべく地方公共団体等と連携し地域産業のバックアップ、インキュベーター機能の発揮、ビジネスマッチングや無担保貸出等のリスクテイクを含めた中小企業の支援を展開している。収益の多様化とリスク管理の高度化が図られている。そして、地方銀行同士の統合や業務提携、システムの共同化によるスケールメリットと効率化を見出し、事業承継やM&A、資産運用、国際業務など専門的業務強化による顧客とのつながりの強化が図られている。

◆地方銀行の組織について(本店と本部)

・支店(営業店) 
  ①お客様と接する営業の最前線(支店勤務からスタート)
  ②支店長のもと
    1窓口・事務業務
    2得意先業務
    3融資業務
    の3業務を行っている。
  ③業容・収益・地域密着の根幹 
  ④法人店と個人店がお客様
・本部(本店)
   本部業務を機能で大別すると支店支援部門、管理部門、審査部門、国際部門、ディーリング部門、調査部門、
   システム部門等がある。

◆入行後のキャリアについて

入行後のキャリアを総合職と一般職に分けて説明し、研修についても集合研修、現場での教育、自己啓発に分け説明を実施した。総合職は3年程度のローテーションで異動することや女性の登用が進んでいることなどを説明した。
総合職:営業、企画、管理など業務全般の仕事
一般職:窓口、事務処理など定型的な仕事

◆おわりに

総合職の業務、知識、スキルについて説明を実施した。
支店では「得意先係」「融資係」として地域の企業幹部や経営者、あるいは個人富裕層のお客様と日々接することとなるが、まずお客様のことを知り、お客様本位で仕事をしていくことが大事であり、そのためには自己啓発等で自らを高めお客様の信頼を得ること、また自らのキャリアプランをしっかり持って仕事をすることが必要であると説明。