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2015年度 第13回 金融業界(通算69回)

中山 雅弘 様    元 三菱銀行成瀬支店長

1977年:東京大学教養学部卒業後、
     三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)に入行。
     ロンドン支店・麹町支店副支店長を経て
     成瀬支店長就任。
2000年:株式会社ソリューション設立。
2003年:日本CFO協会事務局長就任。現在に至る。

テーマ:銀行ビジネスの現状と今後の展望

◆日本の負債について

日本の財政・金融制度と政府・企業・家計といった各経済主体で資産と負債のバランスがどうなっているのかにつき、大まかに判って戴くべく話をスタートしました。国債の残高は1,000兆円ですが個人の金融資産は1,000兆円で、企業部門も銀行借り入れ等の負債よりも金融資産の方が多くここ5年で見ても日本国全体のバランスシートは健全であることを説明した。

◆役割と機能について

銀行の役割として物の流れの裏でお金の流れがあり、人体に譬えれば血液として政府や企業、個人の間を上手くお金と情報でつなぐ役割である。
銀行の機能として、主に3つの機能がある。
 ①基本機能:預金・貸出・為替業務
 ②決済機能:預金での決済・振込み口座振替・貿易決済・小切手・手形業務
 ③信用創造:銀行が預金を受入れた企業宛に融資する業務
       ・銀行貸出しを通じてマネーサプライが増加する仕組み
さらに、銀行と消費者金融機関の違いを説明した。即ち、銀行は貸出実施に就き資金使途を必ず確認して社会性に合致した資金使途に貸出を実施するということです。銀行に就職する際はその辺りを強調すると銀行の面接官の銀行員としての矜持に訴えることが出来ます。

◆収益構造について

 収益構造は、資金収益と手数料収入で構成されている。つまり、原資である預金に払う金利よりも高い金利で貸し出し、その利ざやで利益を出していることになります。銀行にとって最も基本的な業務ですが、今日でも貸出金利息は銀行の収益の中でも大きな比率を占めている。そして、銀行の収益構造を講師の経験から三菱東京UFJ銀行の実際の数字をベースに説明、資金収益がその中心であること、近年低金利で預貸金利鞘が縮小しており銀行業として業務の多角化、投資信託や保険の販売等で収益を拡大していることを説明した。
 さらに、銀行が貸出を実施する際に企業の貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)のどちらを重要視するかに就き、学生さんの意見を聞き、B/Sが個人に例えると財産、P/Lが年収で銀行としては財産をベースに判断する旨を説明した。

◆IT導入による今後の展望

新たなITの導入により、今後の銀行業務は大きく変貌する可能性がある。フィンテックに代表される決済や、ケニアの事例で見られるM-Pesaを紹介した。さらに、アップルペイによる今後の決済に就いて、携帯会社等でのクラウド決済や仮想通貨決済の動きを簡単に説明を実施した。

◆最後に

 銀行の役割と重要性をベースに、花形業務の企業融資でなく、預金獲得業務でも、何でも喜んでやること、その持ち場、持ち場で溌剌と元気に仕事に邁進することにより、社会や地域に役立つ仕事であるので、是非、仕事選びの選択肢のひとつに加えていただきたい。