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2014年度 第13回 百貨店業界(通算55回)

植木 俊郎 様

元株式会社松坂屋 東京事業部 仕入部長

百貨店業界とは

現在は「J・フロントリテイリング=大丸松坂屋」となっている松坂屋に入社

私は法人外商部の後、婦人洋品雑貨、インポート洋品雑貨、宝飾・時計、美術等で、仕入業務を長らく担当してまいりました。退職前は、東日本地区を統括する事業部仕入部長として活動させていただきました。
その後、中堅企業の事業本部長を経て、現在は日本ジュエリー協会の事務局長として活動しています。

本題の百貨店業とは、どんな業務で社会やマーケットに貢献しているかを考えますと、
時代対応型産業、社会に向けた情報発信力、消費者に夢を与える産業と言えるのではないかと考えます。
実際の仕事内容も多岐に渡っています。各種店頭営業、法人外商、個人外商、オムニチャネル事業、建装事業、商品企画、商品仕入、販売促進、宣伝等々となっています。
また経済産業省や内閣府などの政府機関のデータや、ニュース報道では百貨店の売上データやイベントが活用され、その存在を維持しています。

現在の百貨店業界

現在、百貨店売上高は約6兆円超の売上高がありますが、統廃合を重ね今では大手5大グループで業界売上高の半分近くのシェアとなっております。5大グループは百貨店を中核にいろいろな事業を展開しておりますので、連結ベースでは百貨店売上以上の規模となっております。

次に現在の百貨店が抱える問題点と課題を整理すると、売上規模は百貨店全盛時代のピーク時9兆7000億円(1991年百貨店協会加盟店)から大幅な減となっていますが、時代とともにマーケットやビジネスモデルの多様化、激しい変化への対応が繰り返され、ほぼ現在の状況が定着してきています。他の業態を見ても家庭生活に密着してきたスーパーもカテゴリーキラーやファストファッションの台頭、社会構造の変化などの影響を受け、その地位をコンビニエンスストア等に奪われつつあります。

こうした中で、百貨店の持つ多様性、時代適応性、またその文化度は非常に高いものがあり、文化、芸術をはじめ、あらゆるジャンルに挑戦し、コンビニやスーパー、駅ビルができないことを実現しています。
私が在籍した松坂屋も本来の百貨店業では想像できない建装部門では業界トップクラスにあり、有名ホテルの内装工事や羽田空港ターミナルビルの内装工事等が多数ありました。

私の歩んできた百貨店人生①

私が入社した頃は、百貨店も人気があり、競争率も結構なものがありました。
当時の百貨店は、毎週テレビ、新聞で広告を打ち、また世界の美術館や博物館とタイアップした美術展や文化催事が目白押しでした。私もその一人だったかも知れません。

入社してからは、研修、見習い期間を通じ商社機能を持つ法人外商に興味を持ち、それをアピールしていきました。なぜか幸運にも入社2年目に自分がやりたかった、法人外商に丸の内担当として配属され、百貨店人としての人生をスタートしました。
当時の法人外商は先程の建装受注や銀行のユニホーム、航空会社の制服、広告代理店や同業他社との競合の中、セールスプロモーション関連を受注するなど華やかなものがありました。
私が所属した法人外商部は、今も残る大手町ビルの9階にあり、激しい競争の中、大手町から有楽町までの丸の内が主戦場でした。銀行、生保、損保、商社、新聞社、各大メーカーが顧客で、毎日が社会経験としても充実したものでした。
私は製薬メーカー、ワインメーカー、政府系銀行などを担当し、ユニホームや独身寮の内装設備一式、ワインハウスの備品一式などいろいろな商売を経験させていただきました。
中でも販促PR品の企画立案、製作をメーカーと組んで提案し多大の成果をあげました。

私の歩んできた百貨店人生②

百貨店人生では、外商を第一期とすると、第二期では百貨店のメインを形成する婦人関連、私は婦人洋品雑貨、インポートブランド洋品雑貨等を担当し、第三期は百貨店のもう一方の稼ぎ頭である個人外商向けの高級アイテム、すなわち宝飾品、時計、美術、高級雑貨などを統括する仕入部長を務めさせていただきました。 

ここではホテルを使用したイベント企画を多数手掛け、プレタポルテから宝飾品までのトレンド商品の展示会や、外商顧客向けのディナーショーなど厳しくも楽しい仕事をさせていただきました。同様に外商顧客向けの海外ツアーや国内ツアーの企画などもやりがいあるものでした。

こうしていろいろ辛いこともありましたが、百貨店の元気な時代に自分の発想を発揮させてもらえる仕事を多数経験させていただき、感謝をしております。その流れもあって、日本を代表する有名画家の先生やジュエリーの業界ともお付き合いをさせていただいております。

もうひとつ皆様にお話ししておきたいことは、人と人とのつきあいを大切にしていただきたいということです。今は多くの友達とお付き合いされていると思いますが、社会人として活躍していくひとつの大きな要素として、自分の人脈をつくっていくことが非常に重要と私は考えます。いろいろな場面で知りあった人達とのお付き合いを大事にしていっていただきたいと思います。

最後に

百貨店業界においての厳しさは多々ありますが、それはどこの業界に行っても同じだと思います。
そうであれば、いろいろな分野とかかわることができる夢多き百貨店業界に、
皆様が是非チャレンジいただくことを希望し、終えたいとおもいます。ありがとうございました。