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成田空港関連企業と行政機関による講義を通じて、千葉県の理解を深める「千葉県の産業と行政」


「千葉県の産業と行政」の授業では、成田空港に関連する企業と行政機関の外部講師を招へいして展開されています。2020年度の完全オンライン授業から4回目の今年度の授業で、ようやくすべての外部講師の講義を対面で実施することができました。今年度の講義内容を振り返ります。

10月4日(第2回)

千葉県商工労働部 経済政策課政策室 山口 裕久氏による講義です。外部講師の回トップバッターとして「千葉県の産業と政策」についての講義ですが、最終回にもう一度この内容を振り返ったように、本科目の根幹となる内容です。千葉県経済の概要として千葉県を統計データから読み解き、続いて産業の歴史として、京葉工業地帯、成田国際空港、東京湾アクアラインについて解説されました。最後にこれらを踏まえて、千葉県の観光の特徴について説明いただきました。

10月18日(第4回)

第4回目は、「世界と日本の航空情勢と日本航空の取り組み」と題して、日本航空株式会社 調査研究部 平野志朋氏に今年度も登壇いただきました。航空業の歴史も大変わかりやすく、今年度は特に日本航空の中期経営計画の部分が印象的でした。「事業のポートフォリオの見直し」として、事業領域を拡大する中で事業別の目標がより明確になり、さらにESG(環境・社会・企業統治)戦略、DX推進といった社会で強く求められていることへの取組みがより具体的に示されました。成田での取り組みについても、LCC事業や地域貢献について、前年より進化している点を実感しました。

11月1日、22日(第6回・第9回)

成田市シティプロモーション部 観光プロモーション課長 窪田 靖史氏からは、「運気上昇のまち 成田の観光行政」というテーマでお話しいただきました。「成田市の地域振興の取り組み」について、コロナ禍を経て、いよいよ成田市としてもインバウンドにより力を入れていくようです。市内の観光資源を磨き上げ、有機的につないでいく動きがみられ、昨年度との大きな変化を感じることができました。
第9回の11月22日は、成田国際空港株式会社から「成田空港の役割と地域」の話題が提供されました。「新しい成田空港構想」や「Team NRT」についてのお話の他、複数あるグループ企業のひとつとしてNAAセーフティサポート株式会社(NAFS)を紹介いただきました。その後、副専攻エアポートNARITAの学生ミーティングでより詳細な話を伺いました。(詳細は、第5回学生ミーティングの記事をご覧ください。

11月29日(第10回)

この回では「公共交通の現状と課題」について、国土交通省 関東運輸局交通政策部長 落合裕史氏による講義でした。「地域公共交通」の定義から始まり、公共交通の現状について、専門的な用語の解説も入れながらわかりやすく説明してくれました。とりわけ、地域の関係者の連携と協働を通じて、利便性・持続可能性・生産性を高めていこうとする、「地域公共交通の“リ・デザイン“(再構築)」は大変重要な政策です。落合部長はこれまでの勤務のご経験を元に、さまざまな地域の具体的な事例を示し、課題解決の糸口を示唆くださいました。

12月13日(第12回)

2023年最後の授業は、国土交通省 関東地方整備局千葉港湾事務所長 岡島達男氏による講義でした。日本の貿易量(輸入・輸出)のなんと99.6%は、実に港を通じた海上輸送に委ねられています。千葉県にとっても港湾がいかに重要な「港」であることがわかります。膨大な資料を用意いただき、コンパクトにかつ詳細に千葉湾を中心とした講義となりました。成田空港との連携という観点からも、みなと(港)の重要性を再認識しました。

2024年1月10日(第14回)

外部講師の最終回は、国土交通省 関東地方整備局千葉国道事務所長 藤井和久氏による講義でした。テーマは「道路の整備とこれからの道路」についてで、高規格幹線道路の整備状況について平成の中盤から飛躍的に発展したこと、道路が私たちの生活にとても密着したものであることを、わかりやすく講義いただきました。圏央道の整備状況も前年から進行しており、県内の道路状況もますます便利になること、また2月に県内30番目の新しい「道の駅」が館山市に誕生するという、明るい話題の紹介もありました。

履修した学生の皆さんからは、毎回しっかりとしたレポートが提出されました。「行政は常に利用者のプラスになる政策を考えている」、「それぞれの担当者からの最新の情報がとても勉強になった」、「さまざまな分野で環境に配慮した取組みがとりわけ重要であると感じた」など、講義資料を元に、さらに情報を調べてまとめる学生も多く、深い学びにつながったと満足しております。学生に大変わかりやすく講義くださった外部講師の皆様、本当にありがとうございました。深く感謝申し上げます。

報告:国際学部教授 三浦 知子