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第14回「敬愛大学教職交流会」を開催 ー学び続ける教師を目指してー


開会の挨拶で「生まれ変わっても教職に就きたい。次は小学校教諭」と語る佐久間会長

11月25日(土)、第14回「敬愛大学教職交流会」を開催しました。この交流会は、本学の教職課程を修了し、教員となった卒業生と、現役の教職課程の学生が交流するイベントです。総会、教育講演会、交流会の3部構成で進行し、大学教員、卒業生、在学生が一同に会して大いに盛り上がりました。

第2部:教育講演会 3人の卒業生が現場での実践を報告

G 先生

第2部の教育講演会では、卒業生で現役教員の3名が登壇し、自らの研究や授業の工夫について発表しました。県内の中学校で英語を教えるG先生は、ゲームやICT、ALTを活用した様々な英語学習法を紹介しました。G先生の授業では、生徒がALTと1対1で1分間のフリートークする時間を設けているそうです。初回はうまくできない生徒も、どのような表現を使えばよいか指導すれば、2回目にはうまく話せるようになります。教師が介入せずとも「自分だけの力でネイティブと会話できた」という自信をもたせることができるとのことです。

T 先生

茨城県で教鞭をとるT先生は、受け持つ児童を対象にしたアンケート調査から課題を見つけ、改善した成果について発表しました。当初のアンケートでは、「クラスの人のお手伝いをすることがある」と、84.8%の児童が回答しているにも関わらず、「自分はクラスの中で大切な一人だと思う」という項目では57.5%と、低い値であったことで、児童の自己肯定感の低さに気付きました。そこでT先生は、構成的グループエンカウンターという手法を用い、日々の生活の中でクラスメイトの良かったところを、小さな手紙で送りあう活動をしました。すると2ヵ月で「自分はクラスの中で大切な一人だと思う」と答えた児童が90.9%まで上昇。ほぼ全ての児童が「発表した意見や考えを友達が認めてくれる」と感じるようになったそうです。

H 先生

H先生は県内小学校で主に5・6年生を担当しています。算数の「比例」の応用として、「数を数えないで厚紙の枚数を数えるにはどうしたらよいか」という問いを児童になげかけたことについて報告しました。厚紙の枚数が増えたとき、どのような量が増えるだろうかと児童に考えさせます。重ねた厚紙の厚さを測ることで厚紙の枚数を推測させ、日常の中から比例を活用することを経験させたとのことです。会場との質疑応答では、数学教育を担当する教育学部の大塚先生より、「比例関係から予測した後、実際に数えてみることも大切。あえて誤差を作っておくことも学習になるだろう」とコメントがあり、有意義な交流が生まれました。

第3部:交流会 在学生と卒業生が交流を深める

第3部の交流会では、今年度より立食パーティが復活。今年度の教員採用試験に合格した4年生と卒業生が食事を囲みながら縦の交流を深めました。教育現場での課題や悩みを同窓生や先輩、大学教員と共有し、活発な議論が交わされていました。
来年度の11月にも教職交流会を実施します。敬愛大学を卒業しても、ぜひ毎年の交流会に参加し、知恵と経験を後輩たちに受け継いでいただきたいと思います。

参加者の感想

4年生Tさん

教職交流会に参加して、実際に教員として働いている先輩方の実践や研究の発表を聞き、現場で活躍されている先輩への憧れを感じるとともに、4月からは自分も教壇に立つということを考え、身の引き締まる思いでした。第3部の交流会では、教員としての心構えや大学生のうちにできることなどのアドバイスを先輩方からいただき、今まで感じていた不安を和らげることができました。

4年生Oさん

今の小学生は自己肯定感の低い子が多いと聞きます。だからこそ、自己肯定感を高める活動を取り入れていくことがクラスの仲を深めるきっかけにも繋がるのだと学びました。何かをやるにも正解はなく、実際にやってみないと何もわからないため、自分から様々なことに挑戦できるような教師になりたいと思いました。そして、T先生のように児童とともに自分自身も学んでいきたいです。

山口教職センター長

第2部の教育講演会では小学校教員の成長モデルを示してもらえました。20代のH先生は校内研修で大いに学んで授業づくりの基礎力を身に付けました。また、30代のT先生は県の代表として長期研修に参加し、実践力を向上させ専門性を高めました。自分なりに問題意識をもって研修することで確実に指導力を向上させています。教職を目指す全ての在学生に聞かせたい講演会でした。
報告:IR・広報室