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文系学生でもビッグデータ処理が可能に!Googleクラウドサービス「GCP」の活用方法を、IT企業の研修担当者がわかりやすく解説


IT企業で技術研修を担当している講師が、Googleクラウドサービス「GCP」の1つである「BigQuery」をベースに、ビッグデータ処理の方法を、文系学生にもわかりやすく教えてくれました。「車のメカがわからなくても車の運転が出来るように、文系もビッグデータを自在に使えるようになろう」というスローガンのもと、本学が開催している「BigData・AI塾」(全9回)での試みです。

テキストの一部。GCPの頻繁なバージョンアップに合わせて、毎回改訂版が配布された

データベースに命令するにはSQLというプログラミング言語を使いますが、最小限の命令を呪文のように覚え、プログラミング例をWeb検索して自分向きにアレンジすることで、ビッグデータを扱うことができます。

クラウドサービスにちょっとアクセスするだけで高額な費用が発生しそうで怖くて手を出せない学生に対して、「こういうやり方をすれば費用はかからないよ」と手ほどきをしながら、クラウドサービスにもなじませてくれました。同じやり方で、GCPの中にあるAI利用サービスの世界も覗かせてくれました。

プログラミングの知識ゼロの受講者でも、ビッグデータをとってきて、BigQueryに読み込み、分析し、Web上の無料ツールで可視化する一連の流れを、自分のパソコンで、自分の手で、実践できました。

文系学生もクラウドサービスを使えばデータに基づいたビジネスを展開できる

ビッグデータは、AIの深層学習の“エサ”になります。AIがより精度の高い判断ができるようになるためには、ビッグデータをたくさん食べる必要があります。一方で、ビッグデータ解析にはAIの助けが不可欠です。AIを味方にするためにも、ビッグデータをいつも意識していたいものです。

今回の講座で利用したクラウドサービスは、大手IT企業が自社用に持つサーバ資源・プログラムを、秒単位で量り売りするものです。多くは低額なので、組織内にサーバを持ち、始終更新、メンテナンスの多大な費用に比べればコストは微々たるものです。中には、限定付きですが無料で使わせているクラウドサービスも多く存在します。大学で学び、卒業後ビジネスで使うことができれば大きなメリットが得られることでしょう。

ワクチン接種状況オープンデータからGCPを使ってグラフ化

人材が不足すると予期されているデータ分析・活用の専門家を増やすために、文系学生にもクラウドサービスを使用する機会を提供し、卒業後の業務で実際に活用できるよう教育することも考えられます。クラウドサービスを使いこなし、自身のビジネスアイデアを磨いて実現させることができるような意欲的な学生が増えれば、素晴らしいことです。ディープな技術系人材を増やすことと同時に、文系学部でもこのような取り組みを推進することが重要でしょう。

報告:経済学部教授 飯野由美子