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【国際学部】国内スクーリング「プロトコル(国際儀礼)と庭園散策」(3)

ガイド役の岩井様のお話を聞きながら

 12月17日、国内スクーリング(プロトコルと庭園散策)の参加者は、六義園正門前に集合した。六義園は、東京では屈指の特別名勝に指定されている大きな庭園である。ガイドの岩井様のご案内のもと、園内を観覧した。六義園は、江戸時代、五代将軍徳川綱吉の大老格であった柳沢吉保が、築園した回遊式庭園である。六義園の六義とは和歌の6つの分類、「風」「賦」「比」「興」「雅」「頌」のことを指すなど、普通のガイドブックには説明されていないこともうかがうことができた。

正門前の大きなしだれ桜

 正門前の大きなしだれ桜は、三本の桜の木を合わせて作った大きな桜で、シーズンになると3万人もの人が桜を見に訪れるという。中に入ると、この庭園の江戸時代の歴史、そして明治時代に入って、三菱の創業者である岩崎弥太郎の別邸となったことなどが説明された。さらに弥太郎の長男の岩崎久弥が、1938年に、この庭園を東京都に寄付した。

お天気も良く、池と中之島が美しい

 中に入ると大泉水という大きな池があり、紀州の和歌の浦の景勝や和歌に詠まれた名勝の景色が庭園に造りこまれていた。お天気も良かったため、水面に中の島(妹山・背山)の景色が鏡のように美しく映えていた。

岩井様が熱心に雪吊りの説明をしてくださる

 岩井様からは、冬の季節に植木を守るための雪吊りの説明も受けた。雪吊りも、様々なデザインがあり、東京ではあまり雪が降らないため、金沢の兼六園を模して、飾りとしてつけている。

東屋で説明を受ける

 また、中の島との間にアーチ型の蓬莱島もあった。千鳥橋、滝見茶屋、吹上茶屋などの数多い東屋を通り過ぎ、吉野の風景を模した道を教えていただいた。

水面が鏡のようになって映し出される蓬莱島

藤代峠の頂上からは見晴らしが素晴らしい

紅葉も美しい

 さらに赤松、黒松などの多様な種類の松の説明を受けた。中には三針葉の珍しい松もあった。その後、藤代峠を登ると、築山としては標高35メートルあったため、見晴らしがよく、園内が一望できた。
 季節もちょうど紅葉が見ごろで美しかった。岩井様の懇切丁寧な説明のもと、一行は園内をじっくり観覧した。

楽水庵 16:00から
 六義園を後にして、JR山手線で大塚に向かい、楽水庵という表千家の茶道のお教室へ向かった。

手水を学ぶ

 お教室では、引地 宗心先生のご指導のもと、座り方、畳の上の歩き方(必ず白い靴下か足袋)で歩く、手水(ちょうず)のやり方、ふすまの開け方、ご挨拶の仕方、最初に床の間の掛け軸とお花を拝見し、主人のおもてなしの気持ちをいただくなど、様々な礼儀を教えていただいた。

         床の間の前でご挨拶

 床の間には、「無事」と書かれた掛け軸があった。今年も無事でありがとうございます。来年も無事でありますようにとの願いを込めた掛け軸だそうだ。

「無事」と書かれた掛け軸

        引地先生のお点前を拝見する

 その後、お懐紙の使い方、お菓子のいただき方、お茶のいただき方、茶器の拝見し方などを学んだ。ずっと正座しての学びだったため、学生たちも足がしびれてしまい、お稽古の後で立つことができなかった学生もいた。
 明るくて、気持ちの良い引地先生のもと、一同は練習を終えた。(文責:庄司真理子)

かしこまってお茶をいただく

正座をしながら茶道を学ぶ

引地先生を囲んで記念撮影

国際学部の国内スクーリング