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ホーム  > 国際学部だより  > 東日本大震災関連公開講演会を終えて(2014年6月17日)

東日本大震災関連公開講演会を終えて(2014年6月17日)

6月17日2時限目の国際学部一年基礎演習の時間を利用して、本学経済学部OB松枝智之氏による講演会「3.11から3年:福島県双葉町の今」が開催され、両学部の学生、教職員を含め約160名が出席しました。松枝氏は、東日本大震災時、福島県双葉町役場に勤務されており、役場職員として約7,000人にわたる全町民の町外への避難に携わってこられました。本日の講演では、被災者であると同時に公務員として避難生活の支援に当たってこられた貴重なご経験について、一私人としてのお立場から、ご自身の記憶を一つ一つ手繰り寄せるように丁寧に語ってくださいました。

講演会に先立ち、中山経済学部長より挨拶がありました。

多くの学生、および教職員が聴講に訪れました。

松枝氏のお話は、震災時(また福島第一原発事故時)の双葉町の混乱した状況、全町民避難の決定、インフラの寸断と物不足、避難先となった自治体(福島県川俣町、埼玉県加須市、福島県郡山市、いわき市)、町外での長期にわたる避難生活といったことから、ご自身の家族の体験談を交えた子供、妊婦等の社会的弱者にとっての避難生活の苦労にわたり、学生たちにとっては、想像を超えるお話ばかりだったようです。講演会に参加する前、学生たちの間で、「いまさら3.11についての話を聞いても・・・」、「もう十分知っている」、という反応もありました。しかし、講演会の後、今もなお避難生活を強いられている福島の方々のお話を伺い、学生たちは、3.11が過去のものではなく、現在進行形で続いていることを実感していました。今回の講演会は、学生たちにとって、東日本大震災後の時代を生きる者としての自覚と共に、将来の災害に対する備えの大切さを考える貴重な機会となったようでした。

本学 経済学部OB 松枝智之氏

警戒・避難区域地図と交通ネットワークの復旧状況を用いて、詳細な説明を受けました。

学生のコメントシートより(講演会を終えて)

「今日、お話を聞いて、福島の人が感じた震災の状況などが知られ、本当に勉強になりました。もう震災から3年が経って正直、いろんなことを忘れてしまっていたけど、当時のことを自分なりに思い出すことができました。」(1年生男子)

「実際に経験した人の生の声が聴けてよかったです。近年、3.11が薄れてきている部分があるし、このことを他人ごとだと思わず、未来の世代に伝えていく義務が自分たちにはあると思いました。」(一年女子)

「3.11の話を聞いて、一つ一つの話がリアルで、あの日が想像していたよりも大変だったと思った。・・・あれから3年が経ったけれど、これからも忘れずに生きていこうと思う。」(一年男子)

「今回のお話を聞いて、原発および地震のイメージがすごく変わりました。松枝さんにとってつらいことだと思いましたが、お話を聞かせてくれてありがとうございましたという、気持ちで一杯です。」(一年男子)

「3.11から3年が経ち、だいぶ忘れてきているときに、今回の話を聞くことが出来てよかったです。・・・現地の人の話を初めて聞き、いい経験になったと思う。3・11は忘れてしまってはいけないと思う。関東でも大きな地震が起こるといわれているので、その時に、パニックにならず、冷静に動くことができるのか、考えていきたいと思う。」(一年男子)

「震災時、自分の判断で情報を得たり、避難しなければいけないんだなとつくづく感じました。」(一年男子)

「テレビや新聞のニュースでは分からないことばかりだった。生の福島の被害の様子を聞くことができた。情報媒体を通して聴くよりも重い現実を感じました。」(一年男子)

(文責:櫛田)