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ホーム  > 国際学部だより  >  【国際学科】授業紹介「日本・アフリカ関係」

【国際学科】授業紹介「日本・アフリカ関係」

 国際学科では、世界の様々な国や地域について学ぶ「地域研究科目」が充実しています。今回はその中から「日本・アフリカ関係」を紹介します。
 「日本・アフリカ関係」の授業がある大学は珍しいのではないでしょうか?日本とアフリカではあまりつながりがなさそうですが、いったい何を学ぶのでしょうか?
 その答えの一つが「開発教育」です。開発教育とは、途上国の抱える様々な問題を、よその国の問題としてではなく、自分たちと関わりのある問題として捉えるものです。日本はカカオ豆の大半を西アフリカのガーナから輸入していて、私たちはほぼ確実に、児童労働が行われている農園で収穫されたカカオ豆を原料の一部に使ったチョコレートを食べています。

 6月20日と27日の授業では、西アフリカのカカオ農園における児童労働問題について考えるため、学生たちは「カカオ農園経営ゲーム」に取り組みました。ルールは簡単です。学生たちはグループでカカオ農園を経営します。必要な労働力をまかなうため大人を雇いますが、代わりに安く子どもで済ませると、より多くの利益を上げることができます。そうして得た収益で農園を拡張すると、さらに儲かる仕組みです。
 
 ただし、たまに政府の児童労働Gメン(児童労働を摘発して処分を下すが、賄賂の誘惑に弱い)がやって来るので、油断はできません。また、フェアトレード(途上国から公正な価格で商品を輸入しようという取り組み)団体の調査員が来ることもあり、児童労働が行われていない農園からは、通常の倍の価格でカカオを購入していきます。さらに、天候不順や病虫害、地価や賃金の高騰など、経営を圧迫する様々な出来事も起こります。

 学生たちはどのように農園を経営したのでしょうか?

 初めてゲームに挑戦した20日。残念ながら、児童労働を一切用いなかった農園はありませんでした。ただし、児童労働の利用にはかなりの差があり、児童労働を常時利用していた農園の中には、Gメンに摘発された所や、賄賂を捻出するため慌てて土地を売却した所がありました。ゲーム後のコメントでは、「よくないと思いながら、ついつい児童労働を使ってしまった」「ブラック企業の経営者の気持ちがよくわかった」といったものが目につきました。
 そして27日。前回の教訓や反省は生かされたのでしょうか?結論から言うと、5チームのうち、児童労働を全く用いなかった農園は1チームのみでした。早い段階で大人に支払う賃金が上がる展開になったこともあり、最も利益を上げたのは、児童労働を多用しながらも、賄賂と悪運で摘発を免れた農園でした。一方、同じように児童労働を用いながら摘発逃れに失敗して、3度!も逮捕された農園もありました。

 この授業が、児童労働問題やフェアトレードの取り組みについて学び、考えるきっかけになれば、と思っています。
                                          文責:大月=授業担当

国際学科の紹介

国際学科では、時代の要請に応える3 つの専攻課程を用意しています。日本と世界で今起こっていることへの課題発見・探求能力を高め、実践的な英語・キャリア・ICT(情報通信技術)各分野のトレーニングを通じて、社会で即戦力となれる国際性豊かな人材を育成します。

■英米語専攻
体系的な英語教育プログラムと毎日英語に触れる学習環境で英語力を飛躍的にUP
■日本・国際理解専攻
日本や世界、地域社会の歴史・文化・風土等を研究し、国際的教養を身につける
■国際ビジネス専攻
空港、観光、旅行、ホテル、情報システムなどで活躍する人材を育成

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