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ホーム  > 国際学部だより  > 櫛田ゼミ 沖縄旅行(2011年2月18~21日)

櫛田ゼミ 沖縄旅行(2011年2月18~21日)

佐喜眞美術館、平和への祈り

佐喜眞美術館、Sakima Art Museum

ゼミの4年生は2月8日から3泊4日で函館・札幌(札幌雪祭り)に、3年生は18日から3泊4日で沖縄にゼミ旅行に出かけました。今回ご紹介したいのは、3年生のゼミ旅行です。首里城や今帰仁城といった世界遺産、美ら海水族館やコバルトブルーの美しい海はもちろん堪能しましたが、沖縄といえば戦争や米軍基地(日本の米軍基地の約75%が集中)の問題を無視できません。ゼミでは、南部戦跡だけでなく、嘉手納・普天間基地も展望してきました。特に、今回の旅行で最も印象に残った場所が、普天間基地の敷地の一部に食い込んだ場所にある佐喜眞美術館(宜野湾市)でした。

この美術館の周辺は鉄条網で仕切られています。鉄条網の向こう側には、うっそうとした草に覆われたお墓が見えます。これらの墓は基地の敷地内であるため訪問できないのです。この美術館は、元は普天間基地の一部でしたが、地権者である館長の佐喜眞道夫さんが、先祖伝来の土地の一部の返還交渉に成功し、開館した個人美術館です。ここには、広島原爆の図で知られる丸木位里・俊夫妻が晩年のライフワークとした「沖縄戦の図」が展示されています。被害者と加害者が渾然一体となった沖縄戦の地獄絵は、言葉を失うほどの迫力を持って戦争の現実を訴えかけてきます。訪問当日、開館の経緯や丸木夫妻の絵の意味について、佐喜眞館長から直接お話しを伺うことが出来ました。沖縄という地方から見た日本、アメリカ、世界について考えさせられるとともに、平和のもつ意味の重さを感じさせる訪問となりました。なお、この美術館は、国連出版の『世界の平和博物館』に掲載されています。

美術館屋上から見た普天間基地

基地の中に残された先祖伝来の墓

鉄条網の向こう側が普天間基地内

透き通るように美しい沖縄の海