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Brownbag Lecture矢澤先生(2011年1月25日)

2014年にはワールドカップサッカーが、また、2016年には夏季オリンピックが開催されるブラジルは、今後ますます注目を集める地域です。ブラジルを長年にわたり研究していらっしゃる矢澤達宏先生が「リオデジャネイロ、光と影の百年――サンバ、サッカーW杯、五輪とファヴェーラ(スラム)――」と題して、スラムを縦糸に、ブラジル発展の歩みを横糸として眺めながら、リオのカーニバルで有名なリオデジャネイロの100年をお話しくださいました。ブラジルを知らない人たちにとってファヴェーラの響きは美しく、これがスラム街を指す言葉であること自体を知りませんでした。元々ファヴェーラは、市の都市計画によって、平坦な中心部から追い出された貧民が周辺の丘に移り住み不法占拠して作られた経緯があること、また、有名な映画『黒いオルフェ』が明るみにしなかったファヴェーラの現実、1960年代半ば以降、古き良きファヴェーラが犯罪の巣窟へと転換していく背景、今もなおリオへの人口流入がやまずファヴェーラに住む人口は増加傾向であること、その一方で、ファヴェーラで快適な暮らしを送る人たちもいる等、スラム街一つとっても一筋縄ではとらえられないブラジルの話は興味が尽きませんでした。