| 小泉内閣が誕生してから2年半が経過した。当初、圧倒的な人気で迎えられた小泉首相は「改革なくして成長なし」のスローガンの下、いわゆる「骨太の方針」を平成13年6月に発表した。これは構造改革を優先することによって、2〜3年の集中調整期間は実質成長率は0〜1%程度にとどまるが、それ以降は躍動の10年ということで成長率を高めていくというものである。集中調整期間中は国民に我慢を強いるが、その間に『不良債権問題』の処理を行い、構造改革を進めることによってあらたな成長の可能性を作り出していく時期であるとした。
しかし、その後の小泉内閣の歩みを振り返って見ると、骨太の方針として取り上げられた構造改革は必ずしも順調に進んでいない。それだけでなく、わが国の経済はデフレが進行し、国民はさらに苦しい生活を経験することになった。
このような事態に至り、小泉内閣の構造改革は正しいが、経済政策は誤りであったという意見が出てきた。さらに、構造改革も誤りであり経済政策ともども見直しを行なう必要があるという意見さえある。もちろん、構造改革は必要であり、経済政策も時間が経てば効果が期待できるという逆の意見もある。そこまでは行かないにしても、構造改革は必要であるが、経済政策については見直しが望ましいという意見も多い。
今回のシンポジウムでは、自民党の総裁選挙の結果が出た後という時点であらためて小泉内閣の経済政策の効果を検証し、その意義を再度確認してみる。これによって、今後のわが国の経済がどのような方向に進んで行くのか?そのとき国民はどのような対応をすればよいのか?といった疑問に対する1つの答えを与えたいと考えている。
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