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2014年度 第12回 テレビ放送業界(通算54回)



望月 直躬 様

元株式会社テレビ東京

元株式会社日経シー・エヌ・ビー・シー 専務取締役 総括・編成担当

テレビ業界の現状

テレビの生い立ち

家庭団らんの中心⇒多チャンネル化の波にもまれる
・テレビは誕生してから約60年経ちます。1980年代には午後7~10時の時間帯(テレビ業界ではゴールデンと呼ぶ)に総世帯の75%以上がテレビ(NHKと民放5局)を視聴していました。しかし、近年はケーブルテレビなどの専門チャンネルからインターネット動画まで、映像サービスが多様化し、総世帯視聴率は60%そこそこにまで落ち込んでいます。

民放局は広告収入で成り立つので、視聴率が大事

民放の収入は視聴率の良しあしで決まります。例えば、日本テレビなど東京キー局トップクラスの広告収入は年間で3000億円を超えますが、テレビ東京だと約1000億円です。同じく1日中放送していても視聴率が違うため、収入に差が出てきます。

視聴率競争ではテレビ朝日が健闘

ここ2,3年、かつて万年4位だったテレビ朝日が健闘、12年にはゴールデンの年平均視聴率で12.4%と初めて首位局になりました。13、14年は日テレが首位を奪い返しましたが、テレ朝は引き続き2位に着けています。これまで日テレと首位を競い合っていたフジテレビにちょっと元気がありません。

マスコミとしてのテレビの特徴⇒視聴率がメディア評価の物差しに

新聞社の収入:購読料が60~70%、広告料が40~30%(他に出版、イベント)
テレビ局の収入:広告料が100%(他に不動産、通信販売、イベントなど)
この収入構造の違いが組織体制や人の使い方、仕事の仕方にも影響を。
テレビ局は営業(広告担当)、制作(ドラマ・バラエティ番組などの製作)、報道・スポーツなど各部門の垣根が低く、2-3年の間隔で人事異動をかなり大胆に行っています。こうすることで、①作り手の感覚と広告営業の感覚を兼ね備えたオールラウンドの人材を育てる。②人事異動によって当人の適性を探り、才能を掘り起こす――などを狙っています。新聞社では採用時点から編集記者と営業・総務とを別々に切り分けています。

テレビ局の組織

テレビ局は地上波(テレビ塔から発信した電波)を使うため、(スカイツリーから電波が広範囲に届く)首都圏のキー局を除くと、ほぼ県単位で放送免許が与えられています。このため、東京キー局は各地の地方局とネットワークを組むことで全国的な放送網を整えています。大阪、名古屋地区など比較的力のある地方局はローカルニュースを中心に自社番組も制作していますが、地方局は基本的にはキー局が放送する番組を流し、これによってキー局が放送するCMが全国ネットに流れるという仕組みが成り立ちます。

ニュース情報の三角構造:第一報から解説・分析まで

ツイッター、フェースブック、ユーチューブなど、パソコンやスマホを使ったメディアの普及でニュース情報の伝達の仕方がかなり変わってきています。
「第一報」:速報性という点では電子メディアが最も早い。(例:竜巻に出会った人がスマホの映像をツイッターなどにアップ)。テレビも人工衛星を使った現場中継が普及し速報性の高いニュースが可能に。
「詳報」:追っかけ取材により事件などを詳しく伝える。新聞、テレビが担い手
「解説・分析」:ニュースをさらに補足・関連取材することで、背景・反響を伝えるとともに解説や分析も加える。新聞、テレビ、雑誌、ブログなどが担い手。

テレビニュース製作の実際

テレビニュースの製作にはたくさんの人がかかわっています。スタジオフロアにはキャスター、アナウンサーなど出演者が。調整室には番組ディレクター、スイッチャー(映像送出の回線を切り替える人)、オーディオマン(音声の制御)などが放送業務に当たります。そのほか、放送するまでの素材を準備するスタッフを列記しておきましょう。
放送記者(取材して読み原稿を書く、時には出演も)
カメラマン(現場の映像を撮影)
編集マン(原稿に合わせて映像素材を一本のニュース映像に仕立てる)
CG製作者(ニュース映像に付けるテロップや静止画、3D画像などを制作)